こんにちわ!ほっぷ鍼灸整体院の吉川です。
10月に入り秋を感じれるようになってきました。
ですがまだセミが鳴いていたり、台風の影響でジメジメしたりともう一息といった感覚ですかね。(なんの報告?)
当院もようやく一周年のイベントも落ち着きを見せ、新たな二年目のスタートとなりました。
関係者各位、ご協力いただきました患者さんありがとうございました!
さて今回はこう言ったご質問をいただきました。
「うちのイトコが鍼灸や接骨院の学校に通うか悩んでいる。先生、この業界の勢いや将来は明るいの?」
なるほどなるほど。
私はすかさずこう答えました
「明るいと思いますよ!!」
これは私の願いでもあります。ですが正直な話本心ではありません。(この方にも事後説明を致しました。)
正直に言うと明るくなるかどうかは本人次第だからです。
それには二つの理由があるからです。
1、保険に頼ることのない腕を身につける
これは私のホームページに記載しましたが保険診療に限界を迎えつつあることから言えることです。
柔道整復師の学校には行ったときにある先生から言われました。
「昔なら柔整の資格を取ったら高年収は約束されたようなものだったが、今はそうはいかない。なぜなら保険料が下がってきていることと、国が保険診療をさせないようにしてきているからだ。」
これはどういうことかというと
接骨院では保険証を提示して診察料の7-9割を国が負担する、残りを自費とするといった制度が基本とされています。
例えば1000円の治療費が保険証を提示すれば最高でも300円の支払いですむといったことになります。
これは負担するものにとって非常にありがたい制度です。日本はとても素晴らしいと思います。
ですが今の日本を見てお分かりでしょう。
消費税も10%になり、国家予算はどんどん削減されていきます。
そしていずれきます。「完全自己負担の時代」
そうなると保険を主流に生活をしてきた接骨院の人たちはどうなるでしょうか?
正直言って生活できなくなると思います。
ではそんな接骨院の方々は次にどんな手を打つでしょうか
それは自費診療です。
ですが今までひとり10-15分程度の治療ばかりしてきた先生方はこの自費診療に対応出来るでしょうか?
保険でなんとなく治療してきた先生方はここで治療家としての道が終わる確率が高いと思います。
ですが自費診療をやっていけるだけの腕を持った先生なら生き残れます。
保険は患者さんだけでなく施術者自身も変えてしまいます。
先にも言ったなんとなく治療しているだけの施術者は保険治療に頼らざるおえないのです。
自分の腕を追求し、保険診療に頼らなくても良い人間でないと今の時代私たちのような仕事は難しいと思っていただいて構いません。
これが一つ目の理由です。
2、きつい修行時代と見失われやすい方向性の先に・・・
きついとは一概に仕事が大変ということでもありますが、金銭面的にも大変きついです涙
他の修行先を私は知りませんからどうしても私自身の経験談でのお話となってしまうのであらかじめご了承ください。
今の時代パワハラパワハラと言われますが、そんな風どこに吹くと言わんばかりに厳しかったです。
ただ私の先生の場合は筋の通ったパワハラだったと今考えると思います(なんだそりゃ)他のブログでも軽く載せていますのでそちらを参照にしてみてください。
ですが、私の場合良き師と出会えたと思っているのでいいと思うのですが、大多数の新人さんはそこの治療院、接骨院の経営上の手ごまとされて終わりです。
これは治療院、接骨院の経営上の問題でもあるので仕方がないところはあるのですが、ほとんどの修行はマッサージの修行で終わりとなり、本質的な治療や治療家という人間性の育成は困難です。
そして次に訪れるのは金銭面的な問題です。
正直に言いましょう。鍼灸師の場合大体新卒での給料の手取りは名古屋付近で約20~22万、柔道整復師は約25万ほどだと思います。(私の院長経験上の統計です。明確なものは場所によって違います)
そのほとんどが社会保険に適応せず、ただの手取りとなるだけです。
社会保険を適応している大型の院もありますが、その囲い込みで独立しにくくなる、しようとしてもその院ともめることが多々ありました。(周りの報告含む)
この給料でいいって方贅沢しなければ生きていけるのでいいのですが、家族を持ったりすることを考えるととても厳しい物があります。
この給料ではダメだ!そう思って開業する方々が多いのですからこれだけ接骨院、治療院が乱立してしまうのですがね。
更に開業に成功したことはいいのですが先の給料では当然借金スタート。
そのため治療ではなく目先のお金に執着してしまう。いわゆる医療を提供する院ではなくお金を稼ぐだけの院となってしまう。
お金を稼ぐことは悪いことではありませんが、我々の本質は医療、治療です。目先のお金に目がくらんでここで優先順位が入れ変わってしまう院が昨今非常に多い印象です。
今でも接骨院、治療院の経営セミナーやプラスワンを取り入れるための勧誘セミナーがバカ流行な理由がこういうことなんでしょうね。
こういった過程で事故治療費の水増しや医療費詐欺での民事訴訟も後を絶ちません。
このような院は様々な「ブーム」を取り入れざる負えなくなります。
SNSや金儲けだけの経営者の責任のない成功理論などの煽りを受けてそれに掛かる費用で結局己の首を絞めていき結局は院を売るか、辞めるかになってしまいます。
最高の治療を提供したい、どんな人でも治してあげたい!とこの業界に入ってきたあのころの気持ちはどこへいってしまったのでしょう。最初からお金だけを稼ぐ目的でこの業界に入ってきた人たちは知りません。
逆を言えば自分の腕でコツコツ地道に積み上げていける人。
こういった院が最後の最後まで生き残れ患者さんの信頼を受ける院となります。
目先の金銭や都合のいい情報に囚われていけません。
そして開業を計画されているのであれば事前から準備をしっかりする。咄嗟の思い付きや計画性のない開業はほとんどが精神的に追い詰められてしまいます。
準備というのは金銭面もそうですが周りの環境を整えることも非常に重要です。
治療に集中できる環境を作り出しておくことで「あなたの手の温かさ」が変わってきます。
この温かさを作れるかどうかが成功への第一歩なのです。
これから入ってくる新しい風に伝えます。
患者さんへの言葉、接し方、院の出す雰囲気。これらすべてが「腕」です。
腕を磨くことは技術だけをあげることではありません。
技術をあげることは勿論の世界なのです。
ここは人対人の世界です。あなたが生み出す邪心や慢心は必ず患者さんへ伝わります。
あなたの生きてきた人生、見てきたもの、育んできた人間性も必ず患者さんへ伝わります。
今からでも遅くはありません。治療家として生きること、腕を磨くことは今日からどこだってできますよ。
そんな仕事を見つけることができた私はとても幸せ者です。
ですから厳しい世の中ですが私は胸を張って言いたい。
この業界。おススメですよ!!