昔から日本では学校食に牛乳というのはいわば鉄板。というよりほぼ義務みたいなものかもしれません。
私も小さいころから学校放送を聞きながら牛乳を飲んでいた記憶があります。
おそらく小、中学生の発育過程に必要なカルシウムを摂取することを目的としほぼ毎日、いつもと変わらない牛乳がでてきています。
ですがこの仕事に携わるようになり疑問に思いました。
なんで毎日牛乳を飲むのだろう?
たしかにカルシウムなど見方にはよっては良いと思いますが、毎日飲む必要性はあるのだろうか?
子供によっては牛乳などの乳製品はアレルギーや胃腸が弱い子などは腹痛を誘発しかねないのです。(詳細は後に記載)
そこで学校給食と牛乳についての歴史を知ろうと学校が牛乳を毎日だす理由を探りました。
そこでたどり着いたのが「完全給食」という言葉です。
以下学校給食試行規則から抜粋
「完全給食とは給食内容がパン又は米飯(これらに準ずる小麦粉食品、米加工食品その他の食品を含む。)、ミルク及びおかずである給食をいう。」
これは牛乳がなければ「完全給食」とは成り立たない。という規則です。
この案の背景には戦争などにより栄養不足のため子供の骨密度が著しく低下したことや、昔は米ではなくパンが主流だったためなども考慮した結果だということが判明しました。
戦争なんて昔の話だし今は環境が違う。たしかにそうです。
しかし実は現代の子供もカルシウムは不足しているという説もでています。(小~中学生までの踵の骨を元にした検証に基ずく)
ですが肝心なのは牛乳をメインにカルシウムを摂らなくてもいいということなのです。
昔からよく聞いていましたが牛乳を飲むことは日本は常識化されすぎていると私は感じています。
牛乳でなくともカルシウムを摂取できる食べ物は世の中にはたくさん存在しています。例えばワカメ、ジャコなどの小魚、ひじき、わが地元である甚目寺の有名な小松菜!など選択肢はあるはずです。
牛乳=骨を強くするは分かるのですがなにも毎日給食に登場しなくともいいのではないでしょうか。
またこの考えを先駆けて行動を起こした市があります。新潟県三条市です。
平成15年に米飯給食(パンや麺類を月に1,2回だけにする)から始まり、平成20年に完全米飯給食を実施。平成26年に試験的に4か月牛乳を停止。そして27年に給食での牛乳の完全廃止を実行しました。
パン、麺の廃止はグルテンフリーに基づくとされ、牛乳廃止は過剰乳製品を防ぐためだと言われています。
非常に健康意識の高い市がこの世にあったことにとてもうれしく感じています。このようなチャレンジは是非とも推奨していきたいですね。
さて過剰な乳製品とは何でしょうか?
以前ブログでも書かせていただきましたが、日本人は乳製品を取りすぎているのです。
CMで毎日ヨーグルトを食べる習慣を誇張したりと、乳製品を正当化しすぎる傾向があります。
子供の中には乳製品で腸が反応し、腹痛、下痢、頭痛を訴える子がいます。
そんななか給食を残してはいけません。という考えのもと牛乳を残せない現実があるのです。理解がない教員、学校では飲みたくないのに飲まされているのです。
また牛乳だけ残しても多感な思春期前半ですとそれがいじめにつながる可能性もあります。
私が知っているだけでも教員から牛乳を飲めないことで授業中に嫌味満載でネチネチ言っている教員もいました。
牛乳が飲めません!と声を大きくして言える世の中になっていただきたいですね。