こんにちわ。ほっぷ鍼灸整体院の吉川です。
私は小さいころから野球を10年やっていました。今はただの草野球大好きおじさんです。
そんな私は中学生のころピッチャーを経験して一応エースナンバーを着けていましたが、中学2年の頃に肘を痛めてまともに投げることができなくなりました。
当初は中学野球から変化球が使えることを喜びいろんな球種を覚えようとたくさん練習したのがきっかけです。
その後ストレートがシュート回転をすることを嫌がりカット目に投げたりいろいろ工夫しました。
すると発育過程の中学生の肘にはその負荷が耐えれなくなり、肘の内側を痛めてしまいました。
いわゆる野球肘です。
私の野球肘は肘の内側側腹靱帯を微妙に損傷、断裂させておりました。
幸い関節ネズミ(いわゆる内側肘関節の部分の剥離骨折)にはなりませんでしたので痛みという点ではまだマシのほうだったと医療業界に入ってきて分かりました。それでもだいぶ痛かったですけどね!!(涙)
その後私は誰にも言えず、痛みがある中で投げ続けて損傷度合を悪化させてしまいました。
すると自分の肘に異変が起きました。
左右の肘の角度が違い、右腕に痺れをきたすことがでてきたのです。
肘の角度は変形性肘関節症と呼ばれるもので、痺れは肘部管症候群というものにあたります。
発育過程の中学生の頃もあってか、私の場合、骨は成長し続けるが、痛めている肘の内側靱帯が伸びなくなっており、その部分で誤差を生み、関節の変形となりました。
また肘の変形に伴い、肘の内側を通る尺骨神経を圧迫してしまい、手腕への痺れをきたす肘部管症候群となったというのが大まかな経緯です。
そのときに初めて体験したのですが、神経の圧迫は想像以上にストレスを抱えてしまうと感じました。
変形は今でも少し残りましたが、肘部管症候群は私の場合、簡単なもので生活の支障になることはありませんでしたが握力の減弱とボールに力を伝える中指の筋力低下の症状をきたしました。
これでも弱い症状だったので悪い方は大変な思いをされていると実感することができました。
なんでも相手の立場になるということは大切なことですね。
その後も野球を続けましたが、中学の頃に投げていた球速が出なくなり投手を断念しました。野手として野球をやりましたが、やはり投球の際はまともに投げることができなくなりとても悔しい思いをしました。
前置きが長くなりましたが、今回は私のような被害者を出さないように野球肘を予防、防止するいくつかのポイントを教えます。
・所詮は炎症。Over useにはご注意を
・手首の硬さとの比例
・野球は肘で投げるのではなく、足で投げる
野球肘とは医療用語で内側上顆炎(外側もあり)と呼ばれる症状です。主に炎症部位で痛みを発生させます。筋肉や靱帯、骨の損傷も炎症度合いによって大きく変化するのでたくさん投げたらしっかり冷やしましょう。
現代では投手の球数にフォーカスしてるので多少良いですが、自分で使い過ぎかどうか自分の身体と会話できるようになってください。この会話ができるかどうかがどの怪我に対しても非常に重要になってきます。
手首の柔らかさは肘の柔軟性とも直結します。なぜかというと肘と手首は常に連動するためです。肘を回してください。と言ったら必ず手首も同時に回りますよね?
逆もまた然りです。
手首が硬いと肘も硬くなってしまうのです。肘の動きとは手首の動きでもあることを念頭においてください。
野球ではスナップという言葉がありますが(手首で球を投げるということ)手首のスナップが使えない人は肘にも負担をかけて投球している恐れがあるのです。意識して練習してみてください。
「ボクシングは足で殴る」どこかの偉いボクサーがそう言ってました。これは非常に理にかなった言葉ですね。要は足の反動張力を生かしてパンチを繰り出したほうが肩ひじ張って思いっきり力んだパンチよりはるかに力強く、重みのあるパンチとなります。
投球でも同じです。肘を傷めてしまう方は下半身の使い方がおざなりになっている可能性が高いです。自分に合った歩幅や足のあげ方、膝の使い方などどれかが上手く連動できないと結局は「手投げ」状態になってしまい肘の負担を大きくしてしまうのです。
また下半身の使い方はそれぞれの足の形にも影響が出ます。
足の形の違いから言えることは、自分に本当にあったスパイクを履くこと。
野球のスパイクの裏の部分には金具が使用してあります。良く見るとスパイクによって金具が取り付けてある位置が違うのです。自分が小指重心の場合は親指側の金具がしっかりついているものを、自分が親指重心の場合は小指側の金具の位置を大事に購入してください。とりあえずみんなアシックス使ってるからおれも流れに乗ってアシックス買おうなんて考えはパフォーマンスを低下させます。しっかり選んで購入してください(アシックスがカッコいいのは認めます。。。)
私もそうでしたが、最初はこんなくらいの痛みなら大丈夫という安易な考えから悲劇を招きました。
違和感と痛みを自分の中で消そうとしていたんですね。
あとになって大変後悔しました。
後悔したころにはまともに投げれなくなっていました。
でもよくよく考えたら投げれなくなったことの後悔よりも「知らなかった、勉強しなかった後悔」だと感じました。
あのときこんなことを知っていれば、こんな知識があれば。
痛みが悪いのではなく、自分が悪い。
そうならないように一人でも野球人に、知ってもらいたいですね。
後悔しない知識を。。。
ではまた!