part1ではわたしとゲームのことを、このpart2ではEスポーツ競技者やゲームの症状に鍼灸師の私ができること3つの事柄から述べたいと思います。
①眼精疲労と頭痛
これはゲームをやらない方でも想像できますよね。そう目の疲れです。
鍼灸はWHO(世界保健機構)が認めた医療技術です。特に私のホームページでも記載していますが頭痛や眼精疲労に対して薬を使わず改善するということはほっぷ鍼灸整体院のテーマの一つです。
ただ現実的なところゲームで疲れた目に対しては目薬が一時的また簡易的には優れているともいます。
ゲームをしていてわかるのですが画面に集中しますとかなり「マバタキの回数」が減少します。
マバタキが少なくなると眼球の血流量と水分量が低下してしまいます。血流量と水分量はけっこうイコールなところもありますが、両方とも眼球を守るもの、機能させるものとして非常に重要でです。
鍼灸でのアプローチはまず頭の後ろ側にあるツボと背中のツボそして足のふくらはぎのあるツボが重要になってきます。
ふくらはぎのツボは詳しくは企業秘密(ふっふっふ…)なのですが脳への酸素量、眼球の血流量を補うのに非常に重要なツボとなります。ヒントは人間にあって猿にないもの!ですね。
このふくらはぎのツボと頸椎のある運動を同時にすることで血流を増加、改善させることができ、頭痛、眼精疲労に対して効果を期待できます。
②咬筋(噛むときに使う筋肉)と側頭筋の調整
咬筋とはいわゆるエラのところに手を当てて奥歯をかみしめるとモコモコとでてくる筋肉があると思います。これが咬筋です。
側頭筋とはいわゆるコメカミと呼ばれるところに付着している筋肉で、実はこれも奥歯を噛むとモコモコするのがお判りでしょうか?
噛むという動作は実は頭の横まで連動しているのです。
ゲームでなくても人間緊張や緊迫した場面に遭遇すると無意識に奥歯を噛むことが多いとされます。
Eスポーツでは短時間で決着する試合が多いのでプレイヤーはとくに興奮状態、緊張状態でゲームをすることになりますので時にこれらの筋肉への負担が大きいと思います。中にはゲーム中に歯が欠けたという話も聞いたことがありますよ。
この二つの筋肉が緊張状態にあるといわゆる「肩に力が入る」ということがずっと続くことになりパフォーマンスを下げてしまいます。
たとえ話ですが、野球のスイングと共通しているところがあり、10割で振ったらよくボールが飛ぶか?といったら答えはNOです。
野球スイングの高パフォーマンスを引き出すには実は6~7割の力でバットを振ったほうが良いとされているのです。
これは10割近くの力では筋肉と脳に余計な負担と正常な可動域、さらには緊張による動きの誤作動を引き起こし自分のスイングを見失うとされています。また過緊張状態だと交感神経(自律神経の一種)が興奮しボールとバットとのコンタクト率もかなり低下します。
イチロー選手も実はこれらをコントロールするために、バットを振る時に口を膨らませふ~っと息を吐き過緊張状態をスイング時に作らないことも有名です。
ゲームで6~7割の力と言われてもパッとしないでしょうが、あくまでイメージとして肩の力を抜いて程よい緊張とリラックスをしているときがおそらく脳ー神経ー筋肉をつなぐのに理想だと思われます。
私はその状態を作ること、側頭筋、咬筋を通じて仕上げていくことが大切だと思います。
③指先への脳伝導率(反射速度)
これも2の後半と同じ事柄かもしれませんが、脳ー神経ー筋肉を結ぶことの延長線で伝達速度を上げる。いわゆる反射速度をあげる。ということが私のテーマの一つです
でも実際には指に鍼をさしたりするわけではありません。
大体のことは2でお伝えしたように6~7割のコンディションを作ることがベストです。
ですが実際自分で意識してやることはなかなか難しいのです。
実はこれらのことがらに深くかかわっているものがあります。それは内臓です。
詳しくは長すぎてここではお伝えしきれませんが、先ほど申し上げた6~7割の力が最も効率的な動きを発揮するのであれば、それをコントロールするものが必要になってくるのです。
体をコントロールというとみなさんは脳や神経と思い浮かべることかと思いますが、それらも大事ですが私は内臓も自分をコントロールすることにとても大切だと考えています。
内臓は東洋医学で「感情」に主に司ります。
人にはいろいろなストレスがあります、そのなかに感情があり感情がそのストレスを大きく左右させるのです。
具体的には例えば肝臓(東洋医学では正確には肝)ですが、肝の力が強すぎると【怒り】という感情を司ると言われます。
この五臓六腑を正確に稼働できることが感情のコントロールひいては指から脳への伝導性をあげることにつながるのではないかと考えます。
今回は①~③について述べましたがまた新たな発見、新しい可能性がありましたらその都度ご報告したいと思います。
ゲームのすばらしさ、可能性をEスポーツを通じてわたしなりにサポート、協力をしたいと思っています。それは私自身がゲームに大切なものをもらった恩返しでもあると思います。